ほとんど有機物からなる生ごみを大部分無機物化するのが堆肥化ということになる。
良好な生ごみ堆肥は、炭素率[C(炭素)/N(窒素)比] 約20(Nが1に対しCが20がよい)で、高温処理(発酵温度が70ー80度)したものが望ましい(残念ながら、家庭用の小型容器処理では温度はあまり上がらないので発酵速度は非常に遅い)。
生ごみの堆肥化処理は主に好気性微生物の活動によるもので、生ごみ中の炭素(主に脂肪、炭水化物の炭素)は微生物活動のエネルギー源となり、窒素(主にタンパク質中の窒素)は栄養源となる。
稲ワラ(C/N比が60)、モミ殻(80)、樹皮(130)等の大きなC/N比を示す有機物は分解されにくく、米ぬか(20)、生ごみ(約25)等のC/N比の小さい有機物は栄養源に富み、分解され易い。したがって、堆肥中には分解されにくい繊維物質が残る。
生ごみを堆肥化すると、分解しにくい繊維物質が残り、窒素含量は少なくなるが、作物の正常な生育に必須な成分のカリウムやリン酸塩、ミネラル等が豊富に含まれている。市販の肥料のような即効性はないが健康野菜の栽培には適している。
生ごみの好気性発酵は一次と二次の二段階で進む。一次発酵では分解され易い糖類、低級脂肪酸(酪酸、酢酸など)、たんぱく質の分解が起こり、二次発酵では、一次で分解されにくいセルロース、リグニンなどの繊維質の有機物が徐々に分解される。
一次発酵を促進させるには、市販の好気性発酵促進材や熟成堆肥(堆肥センターやホームセンターで購入できる)を生ごみ処理時に少し混ぜてやるとよい。これらはいやな臭いや虫の発生を防ぐ役目を果たしてくれる。
生ごみ堆肥化処理を行う上での注意点として、生ごみはできるだけ小さく切り、水切りを十分(水分50ー60%)に行い、野菜屑が多い場合は米ヌカ(微生物に活力を与える)などを添加する。通気性をよく保ち、時々切り返しを行うことである。
(つづく)
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